当研究室では、広田光一先生(教授)、櫻井翔先生(特任助教)、さらに企業で研究をされている山田隆亮先生(客員教員)※1と栗原恒弥先生(客員教員)※2の4名の先生方にご指導頂き、下記のような様々な研究に着手しています。

調布祭期間中、11月26日(日)のオープンキャンパスでデモ展示を行いますので、是非遊びに来てください!

※1 栗原先生:画像データ、計測データ、CGモデルを融合した使いやすいヒューマンインタフェースについて考える。具体的な応用として、遠隔作業支援に興味をもっている。

※2 山田先生:スマホアプリから社会インフラ、デジタルツイン等の分野での産業応用とユーザビリティ評価を着地点に目指して、仮想現実感、情報セキュリティ、数理最適化、人工知能、交通工学、ヒューマンインタフェース等の技術を扱う。


従来のVR空間でVRの手を動かすためのデバイスの中には、可動範囲までしか操作が出来ず操作するVRの手を自由に動かせないという問題があります。それを踏まえて、現実の手の微小な動きにより動作範囲の制限なくVRの手を大きく動かせ、自分の身体に対する「自己意識」による操作性の向上を目的としたシステムを開発しています。

心臓における超音波検査(心エコー検査)技術の学習支援を目的として,心エコー検査をコンピュータ上でシミュレートするシステムの開発を行っています.心臓の3Dモデルを元に,実際の超音波検査で得られるような断面画像をリアルタイムでシミュレートするためのアルゴリズムの構築を行なっています.

VR空間内で触覚デバイスを取り付けた状態で手を自由に動かして物を触ることはデバイスの重さや制約などで非常に難しい.そこで,手で触ったVR物体の触覚を感じるはずの手の代わりに体の他の部位で感じることで,制約をなくした状態でVR物体を触ることができるのかについて研究しています.

座る状態でHMDによって提示されるバーチャル空間を実際に歩いているかのような体験を目指す、また三次元空間を自由に歩き回るという人間が本来できない体験を挑戦する研究です。アプローチとしては腕の動きをトラッキングし、第一人称のアバターの歩行アニメーションを制御する同時に、脚部へ振動刺激を提示することで、より能動的な歩行体験を試みます。

作業の締め切りが近くなると時間の経過を速く感じることや作業が一気に進むことがあり,一時的に作業が捗ります.本研究では,時計を速く動かすことで疑似的に同様の状況を作り,作業効率の向上を狙います.これまでに時計を速く動かすことによって作業効率が向上することを確認しており,今後はその応用について研究していきます.

OculusやPSVRなどのHMDを付けてVR空間内で行動するとき、自分の身体の代わりとなるアバタを操作することがほとんどです。このとき、アバタの外見の違いが現実の自分の身体の状態にも影響を及ぼすことが分かっています。そこで、VR空間でのツイスターゲームを通して、アバタの外見がゲームプレイに及ぼす影響について研究しています。

VR環境下で仮想物体を触った時の感覚を手に返すという研究を行っています。そのための手段として、空気圧を用いて手に取り付けたピンモジュールを動かし、皮膚を圧迫することによって触覚的なフィードバックを行うデバイスを開発しています。ピンの数は128点あり、手全体をカバーすることが可能となっています。

仮想粘土のシミュレーションとは、3DCGで表現される仮想空間内において同研究室で研究されている皮膚表面の変形する手のモデルを操作することで、現実の粘土と同じような操作感でこねたり、丸めたりできる仮想粘土モデルの作成の研究を行っています。

人間の脳みそは、例えば緊張した時の体の状態を再現してやると、本当に今自分が緊張しているのだと勘違いを起こします。この研究は、空気パックで胸を締め付けて緊張した時の息苦しさを再現して偽の緊張感を作り出し、その状態でゲームなどをさせてみると、実際にスコアに影響が出るのかを試しています。(豊胸グッズじゃないよ)

VR空間内で手を動かす時、現実の手と連動させるとVR空間内と同じスケールで手を動かす必要がある。そこでカメラを用いて台の上に置いた手を少し動かすだけで自由にVR空間内の手を動かすシステムの研究をしています。

近年VR空間でVRの手を動かすためのデバイスが開発されている。だが、SPIDARなどのデバイスでは可動範囲までしか操作が出来ず操作するVRの手を自由に動かせないという問題がある。この事を踏まえて、現実の手の微小な変位をVRの手の移動量に変える事で、ほとんど動かさずにVRハンドを操作するシステムを作成した。だが、現実とVRの手の姿勢の違いにより操作の混乱が発生する事が予想される。そこで、現実の手の指先への力覚提示及び、視覚による多感覚の統合を行いVRの手への自己認識を生起させて、手と物体間の空間イメージを生成する事で、姿勢の認識や操作性を向上させる事を試みている。



心臓における超音波検査(心エコー検査)は心臓の大きさ,形,心臓の壁の厚さや動き方,血流などを可視化する検査手法です.心臓の動きをリアルタイムで計測可能な検査手法であり,使用される超音波は人体に無害とされ,痛みを生じることもないため,心臓の健康状態を確認するうえで最も一般的な検査法の一つといえます.しかし,超音波検査において心臓の観察は,大きく収縮運動を行うことや,血流を読み取る力が要求されるため,より高い症例など知識の習熟が必要となります.
心エコーにおける症例などの学習において,より多くの症例を学習できることは大きな重要性を持っています.本研究では,心臓の形状データから心エコー検査で得られるような断面画像の生成を行うシステムの開発を行っています.脈拍を行う心臓の形状データと人体における超音波の伝播特性から,リアルタイムでのシミュレート画像生成を目指します.心臓の形状データを基としたシミュレータの開発は,計測された心臓の形状データやシミュレートにより再現された心臓のデータから心エコー検査の再現が可能となります.このことは,より多くの症例を学習することを可能にします.

※東京大学大学院新領域創成科学研究科人間環境学専攻久田研究室



昨今,VR空間での触覚提示デバイスが数多く開発されている.しかし,その多くは機構や重量などによる手の動きを制約してしまうデバイスがほとんどです.近年は,小型の触覚デバイスも開発されてきていますが,触覚提示は指先に限定されており手全体を用いた触認識ができません.これらの問題を踏まえて,VR空間内で触った時の手の感覚を人間の他の部位に提示するデバイスを制作した.この時に,運動する手と提示する部位の違いにより混乱してしまうと考えられる.そこで,現実の手の運動感覚,他部位の触覚提示,視覚による感覚の統合を行い,触った感覚を理解することができれば,デバイスによって妨げとなっていた手を自由に動かす問題を解決したうえで,手全体に触認識や操作を行うことができるかを検討しています.



座る状態でHMDによって提示されるバーチャル空間を実際に歩いているかのような体験を目指す、また三次元空間を自由に歩き回るという人間が本来できない体験を挑戦する研究です。アプローチとしては腕の動きをトラッキングし、第一人称のアバターの歩行アニメーションを制御する同時に、脚部へ振動刺激を提示することで、より能動的な歩行体験を試みます。



作業の締め切り前などに時計の進みが速くなったように見える経験をしたことがあるだろう.これは認知負荷の一種であるタイムプレッシャーによるものである.タイムプレッシャーは,ある問題を解決するために必要であると見積もられる時間と実際に与えられた時間の比率によって決定される.タイムプレッシャー下では,意思決定のための情報処理に影響が生じ,意思決定に伴って次の行動を起こすまでの時間が短くなるという報告がある.また,タスクパフォーマンスや生産性が向上することが示されている.そのため,このタイムプレッシャーを疑似的に起こすことができれば,作業効率を向上することができると考えられる.我々は,タイムプレッシャーを生じさせるために,時間感覚に変化を与えうる要因として時計に着目した.時計は,本来基準のない時間の共通尺度として用いられるため,時計の見かけの表示時間が多くの人の時間感覚に影響すると考えられる.本研究では,作業環境に存在する時計が示す時間の経過速度の制御により作業効率を向上する手法を提案する.



昨今、VR 空間内を実際に自由に歩き回ってプレイするスタイルのゲームが多く見られるようになりました。こうしたゲーム中のアバタは、自分の分身としてに現実の全身の動作に連動して動くことがほとんどです。一方で先行研究より、「アバタの外見につられて陽気に楽器を弾くようになる」「アバタの外見によって人前でスピーチする際の緊張状態が軽減される」などVR空間内のアバタの外見が現実の身体動作に影響することが分かっています。そこで、全身を使ったVRゲームにおいても同様に、アバタの外見が現実の身体動作に作用するのではないかと考えました。
本研究では、ゲームプレイにおいて身体バランスや全身の使い方を特に意識する必要があるツイスターゲームに着目し、モーションキャプチャを用いてVR 上でツイスターゲームを行う際に、自他プレイヤーのアバタの外見がゲームプレイに与える影響について検証を進めています。



本研究では手に対する広範囲、高密度の触力覚提示を可能とする装着型ハプティックデバイス及びそのシステムの開発を行っています。本デバイスは空気圧によって、手に取り付けたピンモジュールを駆動させ、皮膚を圧迫することによって触覚的なフィードバックを行います。ピンの数は128点あり、それぞれの指の関節ごとに、末節に6点、中節に4点、基節に6点となっており、残りは手のひらに配置されています。空気圧による圧迫の強さは、仮想空間内での仮想の手と仮想オブジェクトの接触によって変化し、接触判定による力を電圧に変換することで空気圧を制御しています。



近年、力覚提示(ハプティクス)とその入力装置の進化により、細かい動作を必要とする場合であっても、まるで実際に体験しているかのように仮想体験を行うことが出来るようになってきています。そこで、陶芸のような粘土物でモノを造形するという体験も仮想空間内で行うことが出来るのではないかと考えました。しかし、このような体験を実現するためには二つの課題があります。一つはリアルタイムに変形する仮想粘土モデルの作成です。粘土のように変形する物体のCGについては様々な研究がされており、これらの研究の多くは視覚的な粘土らしさを表現するために粒子ベースモデルが利用されています。従来の粘土のように柔らかい物体を扱う粒子法は主に自然科学においてシミュレーションなどで用いられています。しかしながらいずれも物理モデルとしての精度に重点を置いており、その場で操作できるプログラムには使われません。本研究ではこのよりシンプルなモデルによって粘土特性の表現が可能であるかを検証しています。これによってリアルタイムにユーザーが操作できるモデルを実現しようとしています。



この研究は、市場で売られてるゲームの難易度はすべてゲーム制作陣が設定した数値に左右されているのが面白くなく、じゃあプレイヤー側の状態変えることで難易度に干渉してみようぜという試みから始まったものです。
心理学の世界では、ジェームズ・ランゲ説という「外部からの刺激によって感情が生起されるとき、身体反応が先に起こり、その後で感情を自覚する」という学説があります。
例えば「泣く」と「悲しい」という反応と感情を例にしてみます。
ジェームズ・ランゲ説に則って順を追うと、我々は悲しい知らせを聞いた時(外部からの刺激)、悲しいと感じるよりまず真っ先に涙を流します(身体反応)。そして脳みそが「おい、涙が出てんだけどこれ何のせいで出てんの?」と周りに原因を求めます。そしてこの場合、悲しい知らせが原因と分かっているので、「ああ、俺は今泣いてるけどこれは悲しいから泣いてるのか」と、最後に感情を自覚します。 「悲しいから泣くのではなく、悲しいから泣く」のですね。
また、これに関連してシャクターの情動二要因説があります。これは同じ「泣く」という身体反応でも、その原因によって生起する感情は異なるという説です。例えば悲しい知らせによって泣いたなら、生まれるのは悲しいという感情ですし、嬉しさの余り泣いたなら生まれるのは嬉しさという感情ですよね。
この研究では、この2つの学説をもとにして、ゲームをしている最中に空気パックでこっそり胸部を締め付けて、緊張した時の息苦しさを再現してやります。すると体は緊張感を覚えますが、脳みそがその原因をゲームだと勘違いすれば、「自分は今ゲームに緊張してるんだ!」と勘違いしてくれます。過去の研究で、感情の変化は今自分がやっている作業への主観的な難易度に影響を及ぼす可能性が示唆されています。
よってゲームに対して緊張感を持たせれば、「内容が一切変わっていないゲームに対し、いつもより難しいと感じさせる」ことが可能になるのです!



VR空間内で仮想の手を用いて操作するシステムが開発されている。操作にユーザーの手のひねりや移動、指の屈伸を含む動作を用いるためにカメラや磁気センサを用いてトラッキングするシステムがある。これらは仮想手のパフォーマンスが現実の手を動かすスペースや、ユーザーの手の状態に影響される。本研究では現実の手の微小な動きでも仮想の手を操作可能なシステムの開発を目指している。デバイスは手を置く台とトラッキングのためのleapmotionのみで構成している。手を大きく動かさないので光学センサのオクルージョンの無い配置が可能であり、簡易な設置も実現できるのではないかと考えた。